事業報告

プラネタリー塾 開塾式・第1回「英語で国際交流」

2024年6月23日(日) 水戸市国際交流センターにおいて「プラネタリー塾」開塾式および第1回の「英語で国際交流」が行われました。
今回の目的は、本会会員のガーナ出身パーコフィ氏による異文化講話とガーナ音楽体験を通し、「違い」を乗り越える相互努力と、ともに生きることで広がる世界の喜びを知る機会とすること。また、音楽に込められた他民族の暮らしを実体験することです。

開塾式のあと、小・中・高校生、一般市民などと水戸ユネスコ協会会員約40名が英語で国際交流を体験しました。
パーコフィ・エイキンス氏が参加者ひとり一人の眼を見て握手をしながら英語で1分間挨拶を交わすことから和やかに交流が始まり、パーコフィ氏は「日本が東の端にある世界地図」を指しながら、日本に来るまでに訪れた国々の挨拶の仕方や習慣などで戸惑ったり驚いたことを話し始めました。
「バスに乗ろうとしてバス停で待っていたところ、待っていた人たちが突然バスの方向に走り出してバスに飛び乗り、一人だけ取り残されてしまった。「この国ではバスはバス停で停まらない」と言う事を学んだ」と話す際のジェスチャーには参加者はおなかを抱えて笑い違いを楽しんでいる様子だった。自身も日本の滞在の中で感じた文化・生活習慣の違いを受け止め、失敗談などもユーモアを交えて話せる様になったという。
後半は駐日ガーナ大使館から伝統衣装を身につけた職員も参加しパーコフィ氏の民族衣装と共に華やかな演出が見られました。ガーナのボルタ地方の女性農家と先住民コミュニティーによって生産管理される「カワモカ」コーヒー、ドライフルーツ・チョコレート、カラフルな織物や石鹸等々が紹介され、賑やかに試飲・試食が行われました。「言葉の代用として使えるドラムス」の演奏、鉦(かね)やひょうたんで作られた楽器などを使ってみんな交代でセッションを楽しみました。


通常総会と講演会

2024年度水戸ユネスコ協会通常総会が5月12日 水戸市国際交流センターにおいて開催されました。 中庭会長の挨拶の後、 水戸市長 高橋 靖樣、 水戸市国際交流協会 常務理事 増子孝伸様から来賓としてご挨拶いただきました。 議事として2023年度事業及び決算報告があり、 2024年度事業計画及び予算が承認されました。 また会則の変更についても承認されました。 総会終了後、 講演会が開かれました。

<講演会>
「パレスチナ難民3世として願う国際平和」をテーマに、小美玉市立玉里学園義務教育学校ALTのメイスン シダウィさんから、国際政治に翻弄されるパレスチナの人たちの歴史が語られました。二度の世界大戦を経験した世界は平和を願いながらも、大国の思惑もあり、多くの地域や国で分断や対立が繰り返されています。住んでいた土地を追われたパレスチナの人たちの苦難を、自分事として受け止める機会となりました。  メイスンさんの英語での講話を、水戸翔合同法律事務所にご勤務の花山知宏さんが通訳をしてくれました。お二人は水戸駅南口で「パレスチナの人たちを殺さないで」と訴える活動をしています。

水戸まちなかフェスティバル2024

5月3日、水戸ユネスコ協会は水戸駅から大工町までのメイン通りを会場とした、「水戸まちなかフェスティバル2024」に参加しました。今回は「SDGsと水戸の魅力発見」を共通テーマに、本協会とともに、智学館中等教育学校中学校(2、3年)、水戸工業高等学校図書委員会、偕楽園公園を愛する市民の会、ボランティアグループ木もれ陽の計5団体がそれぞれブースを設け、ワークショップや、作品の展示などを行い、たくさんの参加者に楽しんでいただきました。本協会は、作品の展示に加えて会員が紅茶を無料で提供し、訪れた方々からもたいへん喜ばれました。 今回参加した学校や団体に対して、本協会がSDGs推進の一環として、ボランティアで梅染めの技法や製品の開発について複数回支援をしてきた成果を見ることができました。 また、梅染めの製品としての完成度も高く、捨てるもの(梅の剪定枝)を生かすだけでなく、偕楽園、弘道館を創設した徳川斉昭公が抱いていた梅に対する深い思いを来場者に伝えられたかもしれません。


梅染めプロジェクト

本協会では、限りある資源の有効活用(SDGs関連)と水戸・茨城の魅力向上を目的に、4年前から剪定した梅の木の枝を活用した「梅染めプロジェクト」に取り組んでいます。最近は、これまで培ってきた梅染めの技法を市民・学校・市内のボランティア団体に積極的に伝えています。特に智学館中等教育学校の竹割りから作った梅染め和紙のうちわ、水戸工業高校と常磐大学のブレスレットや組紐が組み込まれたボールペンなどは教育の場で製作したとは思えない程完成度が高いものです。いずれの作品からも、ものづくりをとおしてSDGsの目標達成をめざそうという学校の先生や生徒さんたちの意気込みが伝わってきます。3月1日から茨城新聞みと・まち・情報館において開催される「水戸の梅染め~ひろがる世界」展では、水戸ユネスコ協会をはじめ、梅染めに継続的に取り組む学校や市民が、それぞれの思いで梅染めに取り組み、梅染めの新しい世界を切り開いている姿をご覧頂けます。





「環境フェア」への出展と「環境学習会」

水戸市では毎年、環境フェアを開催しています。令和5年度は新しくオープンした市民会館で開催され、専門家による講演会や劇団の公演、環境漫才など多彩なイベントが実施されました。その中の1つに企業や市民団体によるブースの出展があります。水戸ユネスコ協会では、例年、単独で出展していますが、今回はユネスコスクールの智学館中等教育学校や、環境教育に力を入れている水戸工業高等学校と、初めて3者合同で出展しました。出展のテーマは「水戸の梅染めからSDGsを考える」です。各学校からは授業で制作した梅染めや組みひもを使用した作品の展示や、学生たちの研究成果が展示されました。水戸ユネスコ協会では、会員の制作した作品の展示と、サステナブルファッションに関するパネルの展示、クイズの実施などを行いました。クイズを実施して分かったことは、学校教育でSDGsなどの勉強をするようになってからの世代と、それ以前の世代で、理解度に違いがあることでした。大人の方が個人ごとに理解度にバラつきが多く、特定のことに詳しい方でも体系的に理解がされていないことが多いようです。このような機会を切っ掛けに、市民の皆様に持続可能な社会づくりについて考えて頂けたら幸いです。
環境学習会は主に定例会を活用し、令和5年度も3回開催することができました。テーマの第1回目は「気候変動の動向について」、第2回目は「地球沸騰化は本当か? 将来に向けてどうすればよいのか?」、第3回目は「第2回目のふりかえり」についてで、気候変動に関するデータや対策の他、私たちの心の問題についても取り上げて考えました。



こみっとフェスティバル

2024年も「こみっとフェスティバル」に参加してきました。今年は「水戸の梅染め 〜ひろがる輪〜」というテーマのもと、水戸ユネスコ協会、智学館中等教育学校中学2・3年次、水戸工業高等学校図書委員会の梅染め活動を紹介しました。
展示内容は、智学館中等教育学校では今年度の研究成果の発表と販売に向けて作成しているうちわの展示、水戸工業高等学校では今年度の探究成果の発表と梅染めと組紐をかけ合わせた商品の販売を行いました。また、つまみ細工のワークショップと、イベントの景品として梅染めハンカチを用意しました。水戸工業高等学校の生徒も2名参加し、積極的に自分たちの活動の紹介やワークショップの指導をしてくれました。
ワークショップでは写真のようにつまみ細工を作り、お年寄りから子供まで地域の方へ梅染めの魅力を伝えることができました。内原イオンでの開催ということで子供の参加者も多く、梅染めハンカチやつまみ細工を手にして笑顔になってもらえたことが印象的でした 。今回のイベントには1600名の来客があり、水戸ユネスコ協会の活動を多くの方に知ってもらうよい機会とすることができました。今後もこのような活動を通して地域の方々へ水戸ユネスコ協会の活動を紹介し、活動を還元し、つながりを増やしていきたいと思います。



英語でクッキングと新年交流会

「英語でクッキングと新年交流会」を、2024年1月28日(日)、水戸市国際交流センターにおいて参加者20名で実施しました。
同センターの調理室で約2時間、ガーナ出身のパーコフィさんのカレーの調理実習を英会話で楽しみながら行いました。本年度の事業予定である英語で異文化体験として、急遽実施でしたが、パーコフィさんが快くお引き受け下さり、「英語でクッキング」を実施することができました。クッキング参加者は全部で10人、大学生1人と一般の方1人及びユネスコ会員8人でした。英語のレシピに基づき早速、英語での説明開始。英会話は聞くことができても英語での返答は難しいもので、イエスとオッケーが飛び交っています。調理室はにんにくとしょうがとカレールウの美味しい香りで充満し、わくわくでしたが、館内の他の方々にはちょっと迷惑でしたか・・・・・・。
その後、場所を多目的ホールに移動し、会食及び新年交流会を行いました。刺激的でおいしく、そしてやみつきになるカレーを楽しみながら、初心者の方からの食リポや、ユネスコの活動に興味や理解を示すお話を聞くことができました。また、パーコフィさんから英語でカレーについて丁寧な説明を受け、先崎キヨ子さんから本日のカレーに合うチャイという紅茶のお話や紅茶文化のお話も伺うことができ、楽しいひと時を過ごしました。
最後に優しい音色のヘルマンハープの演奏と歌を塙恵美子さんが披露し、爽やかな歌声の矢代美智子さんの歌、そして皆でふるさとを歌い、短時間ではありましたが今年も新年交流会を楽しみました。



第24回水戸地区絵画展「絵で伝えよう!わたしの町のたからもの」

水戸市内の小・中学校のご協力により絵画展は12月19日(火)~27日(水)にかけて常陽銀行本店ロビーにおいて開催されました。
偕楽園を中心とした市内の歴史ある文化財や通学している学校など身の回りの自然や風景を大切にしたいという思いが伝わる作品が多く寄せられました。自分たちが住む町への愛着と誇りが多くの作品から伝わってきました。
身近な題材を中心に、現在から未来へと継続して町の環境を大切にし、持続可能な社会をつくるというSDGsの趣旨に合った作品が多かったと思います。また、絵画展では「作者からの一言」と「審査講評」を添えて、作品とともに展示させていただきました。



モリアルタロータリークラブと布絵

2003年、顔料の代わりに日本伝統古布を利用して描く「布絵」を読売新聞が海外に発信。オーストラリア在住の恵美子マイヤーさんの目に留まり「アデレードで展示開催を!」との熱いオファーがあり、9月に布絵チームと共に海を渡りました。恵美子さんの夫ピーターさんがロータリークラブ会員で、私が水戸ユ協会員だったことから交流が始まりました。繻子、紅絹、生成の胴裏などが「絶滅の布」になることを危惧して40年間活動してきました。布絵は「保護の芸術!」これが私のSDGsです。今年度はモリアルタから12名が10月18日に来水、水戸市国際交流センターで布絵の展示、呈茶、箏と尺八の演奏やオーストラリアの国歌などで賑やかに交流、翌日は袋田の滝見学を水郡線の景色と共に満喫しました。


2023年度「民間ユネスコ運動の日 平和の鐘を鳴らそう」

2023年度「民間ユネスコ運動の日 平和の鐘を鳴らそう」の行事を、8月6日(日)AM10:00~12:00に、水戸市国際交流センターにおいて開催しました。本年度は、「国際交流で平和の心を拡げよう」をテーマに、常磐大学留学生のソーニャさん(ウクライナ)、バンクさん(タイ)のお二人を迎えて、多文化交流を通して、平和を考える場となりました。まず、開催にあたり、参加者全員で「ユネスコ憲章前文」を斉読し、平和を祈ることから始まり、会員である富田典子理事による琴の演奏では、平和の音色が響きわたり、思いがひとつになりました。また、留学生の方々から「国のこと」、「伝えたいこと」、「大切にしていること」等について、ショートスピーチを行って頂き、互いの思いを語り合い、異文化交流を通して、平和を考える切っ掛けとなり、深い交流ができました。最後に、参加者16名全員にて「ユネスコの歌」、「イマジン」等を合唱し、心の中に平和のとりでを築き、拡めることができました。